インプラントの寿命は何年？長く使うために知っておきたい3つのポイント
せっかく入れたインプラント、どのくらい持つの？
「インプラントは一生使えるの？」
「10年くらいで交換が必要？」
インプラント治療を検討されている方の多くが気になるのが、この“寿命”の問題です。
確かに、インプラントは人工の歯根を骨に埋め込むため、天然の歯とは異なるメンテナンスが必要になります。
一方で、正しいケアと定期的な管理を続ければ、10年以上、あるいはそれ以上使い続けることも可能です。
今回は、インプラントの寿命に関する正しい知識と、長持ちさせるために今日からできるポイントを、歯科医師の立場からわかりやすく解説します。
インプラントにも「寿命」があるという現実
・インプラントの寿命を左右する要因
インプラントは非常に耐久性が高く、10年後の生存率は世界的な研究で約95％以上と報告されています。
しかし「埋めたまま放っておけば一生持つ」というわけではありません。インプラントの寿命を左右する要因として、次の3つがあります。
① インプラント周囲炎
インプラント周囲炎とは、歯周病のように歯ぐきや骨の中に細菌が入り込み、骨が溶けてしまう状態です。
進行するとインプラントがグラつき、最悪の場合は脱落することも。天然歯と違って「痛みが出にくい」ため、気づいたときには悪化していることがあります。
② 噛み合わせの不調
インプラントは人工物であるため、天然歯よりも衝撃吸収力が弱いという特徴があります。噛み合わせが合っていないと、周囲の骨に過剰な負担がかかり、トラブルを招く可能性があります。
③ メンテナンス不足
定期的な清掃を怠ると、プラーク（細菌の膜）や歯石がインプラント周囲に付着し、炎症が起こりやすくなります。
つまり「インプラントの寿命＝日々の管理次第」。メンテナンスの質が寿命を左右します。
寿命を延ばすカギは「毎日のケア」
・歯間ブラシ・フロスの併用
インプラント周囲は汚れが溜まりやすく、特に歯と人工歯の境目にプラークが付着しやすい部位です。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを併用して汚れをしっかり取り除きましょう。
・マウスウォッシュで細菌コントロール
抗菌作用のあるマウスウォッシュを使うことで、細菌の繁殖を抑制できます。特に就寝前は唾液量が減るため、夜のケアがより重要です。
・喫煙を控える
喫煙は血流を悪化させ、インプラントと骨の結合を妨げることが知られています。喫煙者は非喫煙者の約2倍失敗率が高いという報告もあります。
プロフェッショナルメンテナンスの重要性
・定期管理でトラブルを未然に防ぐ
自宅ケアでは落としきれない汚れが必ずあります。そのため歯科医院での定期的なプロケアは欠かせません。
・田中歯科医院で行うメンテナンス内容
田中歯科医院では、インプラントに対して以下のチェック・処置を行っています。
歯ぐきの炎症・出血の確認
噛み合わせの調整
専用器具によるバイオフィルム（細菌膜）の除去
レントゲンで骨量の確認
これにより早期発見・予防が可能になり、寿命を延ばす効果が期待できます。
長持ちする人に共通する“3つの習慣”
・長期安定して使い続ける人の特徴
インプラントを10年、20年と使い続けている方には共通点があります。
1️⃣ 3〜6か月ごとの定期検診を継続している
2️⃣ 磨き残しを自覚し、歯科衛生士と一緒に改善している
3️⃣ 糖尿病・喫煙など体の健康にも気を配っている
口腔内だけでなく全身の健康を保つことが、結果的にインプラントの寿命を延ばすカギになります。
まとめ：インプラントの寿命は「10年」ではなく「10年以上」も可能に
インプラントは「平均10〜15年」とされることが多いですが、正しいケアとメンテナンスを続ければより長く使い続けることも可能です。
大切なのは、「入れて終わり」ではなく「育てていく」意識。天然歯と同じように定期的にチェックし、日常的にケアを行うことが重要です。
インプラントの調子が気になる方、これから検討している方、長持ちさせる方法を知りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
田中歯科医院では、CT・デジタル診断・精密メンテナンス体制を整え、長期使用を見据えたインプラント治療を提供しています。
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