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インプラントは誰でも受けられる?治療前に確認したい体と骨の条件

 

「インプラントに興味はあるけれど、自分の体で受けられるのだろうか」——40代を過ぎると、こうした不安を抱えて相談にいらっしゃる方が少なくありません。糖尿病で通院している、血圧の薬を飲んでいる、抜歯してから時間が経って骨が痩せていると言われた。どれも、治療を検討するうえで気になって当然のことです。

実際のところ、インプラントは誰でも同じ条件で受けられる治療ではありません。ただし「持病があるから無理」と決めつけてしまうのも、少し早い判断です。ここでは、患者さんから実際によくいただく質問に答える形で、体と骨の条件を整理してみます。

 

Q1. 持病があるとインプラントは受けられませんか?

一律に不可能というわけではありません。重要なのは病名そのものよりも、その病気がどの程度コントロールされているかという点です。

たとえば糖尿病の場合、血糖値が高い状態が続くと感染への抵抗力が落ち、傷の治りも遅くなります。そのため手術後の治癒やインプラントと骨の結合に影響が出やすくなります。しかし内科で治療を受け、HbA1c(過去1〜2か月の血糖の平均を示す数値)が安定していれば、外科処置を検討できるケースもあります。

高血圧の方も同様で、数値が安定していれば手術中の血圧上昇リスクを管理しながら進められることがあります。一方で、血液をサラサラにする薬を服用している方、骨粗しょう症の治療で特定の骨吸収抑制薬を使っている方、心臓病や腎臓病で治療中の方などは、内科の主治医と連携し、服薬状況や全身状態を確認したうえで判断します。

喫煙も見過ごせない要素です。たばこは歯ぐきの血流を悪くし、傷の治りやインプラント周囲の組織の健康に影響することが知られています。治療期間中の禁煙をお願いすることが多いのは、そのためです。

 

Q2. 骨が痩せていると言われました。もう無理でしょうか?

インプラントは顎の骨に人工の歯根を埋め込む治療ですから、それを支えるだけの骨の厚みと高さが必要です。歯を失ってから時間が経つと、その部分の骨は使われなくなり、少しずつ痩せていきます。歯周病で歯を失った場合は、すでに骨が減っていることも多いです。

ただし「骨が足りない=断念」ではありません。骨の量を補う方法がいくつか存在します。

  • 骨造成(GBR)…不足した部分に骨補填材などを用いて骨の再生を促す方法
  • ソケットリフト・サイナスリフト…上顎の奥歯で骨の高さが足りない場合に、上顎洞の底を持ち上げて骨を増やす方法
  • 埋入位置や本数の工夫…骨のある部位を選び、設計を変えて対応する方法

どの方法が適しているか、あるいはそもそも骨を増やす処置が必要かどうかは、レントゲンだけでは分かりません。当院では歯科用CTで顎の骨を立体的に確認し、骨の幅・高さ・質、神経や血管の位置まで把握したうえで判断しています。

 

Q3. 年齢の上限はありますか?

年齢そのものよりも、全身状態と口腔内の環境が判断材料になります。顎の骨の成長が続いている若年者では時期を待つ必要がありますが、成人以降であれば、70代・80代の方が治療を受けられることもあります。逆に、40代でも歯周病が進行していれば、まずそちらの治療を優先します。

 

Q4. 歯がほとんど残っていない場合はどうなりますか?

歯を多く失っている方ほど、噛む力の負担配分や噛み合わせ全体の設計が重要になります。残っている歯の状態、上下の噛み合わせ、骨の状況を総合的に診て、インプラントの本数や位置を計画していきます。すべての歯をインプラントにする必要はなく、他の治療法と組み合わせる選択肢もあります。

 

治療の前に必ず行う確認

適応の判断は、次のような情報をそろえて行います。

  1. 問診…既往歴、服用中の薬、喫煙習慣、生活背景の確認
  2. 歯科用CT撮影…骨の量・質、解剖学的構造の把握
  3. 口腔内診査…歯周病の有無、残っている歯の状態、噛み合わせ
  4. 必要に応じた医科との連携…主治医への照会や血液検査データの確認

これらを踏まえてはじめて、「今すぐ進められるのか」「先に整えるべきことがあるのか」「別の方法が適しているのか」が見えてきます。

 

まとめ

インプラントの適応を左右するのは、持病の有無そのものではなく、全身状態のコントロールと顎の骨の条件、そして口の中の環境です。骨が足りない場合でも補う方法があり、持病があってもコントロールが良好なら検討できることがあります。反対に、条件が整っていない状態で無理に進めることは、長期的な安定を損なう可能性があります。

ご自身が適応にあたるかどうかは、検査をしてみなければ分かりません。多摩センター田中歯科医院では、CT撮影と丁寧な問診をもとに、現在の状態と選択肢をご説明しています。「自分の場合はどうなのだろう」と迷っていらっしゃるなら、その疑問をそのままお持ちいただければと思います。まずはご相談ください。

 

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