「歯と口の健康週間」に考える|失った歯を放置しない選択肢
「奥歯を1本失ったけれど、見えない場所だからそのままでいいか」——そんなふうに思っていませんか。
毎年6月4日から10日は「歯と口の健康週間」。お口の健康を見つめ直すこの時期に、放置した歯のことが頭をよぎる方は少なくありません。
歯を失ったまま過ごす時間が長くなるほど、お口全体のバランスは静かに崩れていきます。今回は、失った歯にどう向き合うか、その選択肢を整理してお伝えします。
歯を失ったまま放置すると何が起こるのか
1本の歯がなくなると、その隙間を埋めようと周りの歯が少しずつ動き始めます。隣の歯は傾き、噛み合っていた反対側の歯は伸び出してくる傾向があります。結果として、噛み合わせ全体が乱れ、顎関節や残っている歯にも負担が広がっていきます。
また、噛む力が弱くなることで食事の楽しみが減ったり、特定の側ばかりで噛むクセがついて、顔の筋肉の使い方にも偏りが出ることがあります。「1本くらい」と思っていた問題が、数年後には複数本の治療を必要とする状態へつながるケースも見られます。
失った歯を補う3つの選択肢
歯を失った部分を補う方法は、大きく分けて次の3つがあります。それぞれに特徴があり、お口の状態やライフスタイルによって向き不向きが異なります。
- ブリッジ:両隣の歯を削って橋を架けるように人工歯を装着する方法。固定式で違和感は少ない一方、健康な歯を削る必要があります。
- 入れ歯:取り外し式で比較的短期間に作製可能。費用負担を抑えやすい反面、装着感や噛む力には個人差があります。
- インプラント:顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する方法。隣の歯を削らずに済み、自分の歯に近い感覚で噛めることが特徴です。外科処置が必要で、治療期間や費用、骨の状態など事前の確認事項が多くあります。
どの方法にも長所と短所があり、「これが正解」と一律に言えるものではありません。ご自身の健康状態、残っている歯の本数、噛み合わせ、生活習慣を踏まえて選んでいくことが大切です。
選択肢を比較するために、まず現状を知ることから
治療法を決める前に欠かせないのが、お口全体の精密な検査です。レントゲンやCTで骨の状態を確認し、噛み合わせや残存歯の状態を見たうえで、ようやくどの方法が適しているかを話し合えるようになります。インプラントを希望される方でも、骨の量や全身疾患の有無によっては別の方法をご提案することもあります。
逆に、「自分には無理だろう」と思い込んで諦めていた方が、検査の結果、十分に治療可能だったというケースもあります。情報だけで判断せず、ご自身のお口の現状を知ることが第一歩です。
まとめ:健康週間を、見直しのきっかけに
歯を失った状態を放置することは、見えないところで少しずつお口全体に影響を及ぼします。「歯と口の健康週間」は、ご自身の口元と改めて向き合うよい機会です。
当院ではインプラントをはじめ、ブリッジ・入れ歯など複数の選択肢を踏まえ、患者さんお一人おひとりに合った治療をご提案しています。失った歯のことが気になっている方は、どうぞお気軽にご相談ください。落ち着いた環境で、じっくりお話を伺います。
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